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<ウイルス>犬ワクチンに混入 京大など調査(毎日新聞)

 犬のジステンパーの予防など、国内で広く使われている混合ワクチンに、感染力のある想定外のウイルスが混入していることが、京都大と英グラスゴー大の調査で分かり、米ウイルス学専門誌に発表した。研究チームは「すぐ感染被害が起きる恐れはないが、ワクチンの検査法や混入を防ぐ製造法の検討が必要」と話す。

 研究チームは、日欧で販売されているネコワクチン4種、犬ワクチン10種を調べた。混入していたのは、細胞内の染色体に入り込むレトロウイルスと呼ばれるタイプのRD114ウイルス。分析の結果、ネコ1種、犬3種に混入し、感染力のあるウイルスの検出量は、ネコが1ミリリットル当たり1.8個、犬は最大1800個。同じ商品でも、ロットによって未混入のものもあった。

 調べたワクチンは生ワクチンと呼ばれ、対象疾患を起こすウイルスの毒性を弱め、生きたまま使う。混合ワクチンでは、製造時にウイルスを増やす際、ネコの細胞を使う。このネコの細胞中のウイルスが混入したらしい。

 ネコワクチンの場合は、ネコ自身が持つウイルスのため、混入しても健康被害はないとみられる。一方、犬ワクチンへの混入について、研究チームは「ほとんどの犬に影響はないだろうが、世界で年数百万頭に接種されており、一部が感染してウイルスの変異が起き、感染拡大の恐れは否定できない」とする。

 現在、動物ワクチンの製造過程では、RD114混入の検査体制はない。宮沢孝幸・京都大准教授(ウイルス学)は「欧州では行政と製薬会社が、分析と対策について検討している。日本でも、ウイルスの危険性の有無の確認や混入の防止法の検討を始めるべきだ」と話している。【永山悦子】

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